〜響き合うアンサンブルへの誘い〜
《川上徹チェロ&小島裕子ピアノ デュオリサイタル》 Vol.3
2019年2月23日(土)18:30〜 岡山市立オリエント美術館
お陰さまで無事に終えることが出来ました。
コンサートにお越し下さったお客様に心より御礼申し上げます。
共催のオリエント美術館の皆様、当日スタッフをはじめ、
支えて下さった多くの皆様に厚く御礼申し上げます。
岡山市の中心に位置するオリエント美術館は、
4800点余りの考古美術品を管理する、
国内唯一の公立専門美術館として、
調査研究・教育普及に努める機関で、
その悠然とした佇まいも注目される美術館です。
今回は、そのオリエント美術館の共催を得て、
私どものデュオリサイタル を開催させていただきました。
美術館の空間に響き渡る音は、
様々なメッセージを生じさせながら、
皆様の耳に届いたことと存じます。
「建築と芸術」
「芸術と音楽」
「音楽と人」
これらを結んでいくことは
演奏家としてもとても大切なことだと思って
活動しています。
作曲家の遺した偉大なる作品を学び、
演奏できる幸せは、
とても言葉では言い尽くせないもの。
作品のメッセージがさらに人へと伝わり、
音楽が人生を豊かにする一助となれれば
幸いです。
さて今回のデュオリサイタルでは、
■ロベルト・シューマン 5つの民謡風小品 op.102
■ゾルダーン・コダーイ 無伴奏チェロソナタ op.8
■ブラームスの歌曲から(朗読付き)
いかにいますや我が女王
5月の夜
日曜日 セレナーデ
■ヨハネス・ブラームス チェロソナタ 第1番 op.38 第1楽章
■セルゲイ・ラフマニノフ チェロソナタ op.19 第3楽章
■アストル・ピアソラ アヴェ・マリア
■リヒャルト・ワーグナー 歌劇「タンホイザー」より 夕星の歌
を演奏致しました。
どの曲も秀作揃いで魅力満載の選曲でしたが、
中でも、5月に新しいCD「川上徹 コダーイ無伴奏チェロソナタ」をリリースされる
川上徹さんのコダーイの無伴奏ソナタは、
石造りの建物に響き渡り圧巻の存在感を放っていました。
まさに息を呑む演奏!
一台のチェロから生み出される
ほとばしる命を得た音・音・音・・・。
素晴らしい演奏でした。
歌曲に特別な思いを持ったピアノの小島は、
後半の始めに演奏したブラームスの歌曲で、
対訳の朗読を行い、チェロと演奏するという形式で演奏しました。
このスタイルは、私達のコンサートの一つの特徴的な形式でもありますが、
(昨年はシューマン「詩人の恋」を行い大変好評を頂きました。)
「歌曲をじっくり味わえました!!」と、多くの方から感想を頂戴しました。
ひとえにまるで人の声のように奏でられる川上さんの美しいチェロの音色のおかげですが、
歌曲をこのような形で演奏出来ることは、
私にとって至極幸せなことなのです。
このたびのオリエント美術館のコンサートは、
そこに宿る芸術の「魂」を、
お客様と共に感じる特別な雰囲気のコンサートになりました。
本当にありがとうございました。
さて私達のコンサート、
3月は東京で行います。
昨年に引き続き、大人のしっとりとした空間
『salon tessera』で行います。
是非多くの皆様にお聴きいただけたらと思っています。
どうぞお越し下さいませ。