6月24日(日)は、Kanon Piano Lesson Schoolnにて
『ピアノレスナーのための指導法講座』
〜心と身体が生き生きした演奏にするためのレッスン〜
が開催され、講師を務めさせて頂きました。
沢山のピアノ指導者の方々がご参加下さいまして有り難う存じました。
この講座は、
いわゆる単に子供の演奏を良くするという目的のみにとどまらず、
それ以外に、
教師が目の前にいる子供に何をしてあげるのが一番良いのかを考える勉強会の目的も併せ持つ
少し特別な形態の企画になっています。
今回4回目になりますが、
あらためて主催して下さる皆様には
心より感謝申し上げます。
おかげさまで、講座が終了してから、様々なご感想が寄せられてきています。
聴講生として来られたあるご熱心なピアノの方からは、
『今日はセミナーを聴講させて頂き、ありがとうございました。
打鍵に関する教授法については、
「ピアノテクニックの科学」アンスガー・ヤンケ著に書かれてある内容も含まれており、
非常に興味深く拝見しました。』
とお言葉いただきました。
私のこれまでの様々な研究からその時感じたことをお話しをさせていただきましたが、
偶然にも名著の中の示唆にも通じるところがあったとしたら、
大変に光栄なことです。
また公開レッスンを受けた子供達が、
直後のレッスンで生き生きと演奏していることや、
先生方は、ご自身が、
「演奏と身体についてもっと的確に指導していけるようになりたいと思った!」
などこ報告をいただいています。
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「教えるのではなく、その子の中にあるものを引き出す」
やはりそうありたいと思っています。
その子の中にあるものを信じていますから、
方法は教えますが、
あなたの心の中にあるソレだよ‼︎
と示してあげることこそ教師の役目。
限られた時間のレッスンの中で、
子供の身体状況を見抜くセンサーを持ち、
その日の精神状態を受け止める寛容さを持ち、
さらに、芸術というものを目の前にして、
何は譲れないのか?を明らかにし、
自然でありながら、
生き生きとした魂を持つ「言葉」を選び、かけてあげること。
そして、
一緒になって音楽に向かっていく。
それが、
『レッスンの時』だと思います。
その時間を素晴らしいものにするために、
私も含め、私達指導者は、学び研究しなければならないのだと思っています。
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今回、
やっとペダルに足が届くかどうかの身長なので、
初めは少し滑り落ちそうに椅子に座って弾いていたその子は、
(もちろん気づいていましたが)
あえてひたすら音にフォーカスするレッスンをしていると、
途中から、身を乗り出し、
自分で良い姿勢を作り出し、
安定感のある姿勢で弾き始めました。
どうしても出したい‼︎音を出すために、見る見る変わっていきたのです。
姿勢は見守っていただけです。(*⁰▿⁰*)
子供のこうした予想を遥かに上回る可能性を引き出せる教師でありたいと
あらためて感じさせて頂ける機会でした。
本当に有り難うございました。