なぜ音楽家の皆様に、身体への丁寧なアプローチをお勧めしているのでしょうか?
そこには明確な理由があります。
私達は身体を使って演奏をしています。
勤勉さと音楽性だけではどうにもなりません。
反応の良い、しなやかな柔らかい身体が必要です。
「身体の仕組みを知ること」や「身体の望ましい使い方を研究すること」は、
アスリートと同じように、
当然、”演奏に関わる重要な要素”として存在して欲しいことなのです。
例えば、こんな例があります。
ある室内楽のマスタークラスでヴァイオリンの講師が生徒に指導する場面。
講師は、生徒の肩から腕を持って回してあげながら、
「A線を弾く時とG線を弾く時の、鎖骨の動き方は、このくらい違う!
だからあなたはいつもこう肩をすぼめて構えているけれど、それは良くない。」
その生徒の反応から、鎖骨の動きに視点を当てた示唆はおそらく目から鱗だったようで、
喜びを隠しきれない様子でした。
素晴らしいご指導だと思います。
ですけれど、問題はそこからです。
この熱心な生徒さんは、これから鎖骨の動かし方に気をつけて練習していくと思いますが、
果たして”鎖骨の意識”をどれほど持っているでしょうか?
もっと言えば、身体全体を上手くコントロールをしながら鎖骨が動かせるでしょうか?
身体は、その構造や仕組みを知ることはもちろん大切ですが、それだけでは充分とは言えません。
実際に動かしていくことで初めて筋肉や骨や関節を本当に意識できるようになります。
願わくば、この若きヴァイオリニストが、身体の意識を目覚めさせ、
自分の体に最低な状態の中で鎖骨の動きをコントロールして、
より伸びやかな音を奏でていかれることを祈っています。
Salon.Kでは、このような観点から、
全国でも画期的な形態の『音楽家のための講座』を行っています。
東京でのセミナーも数年前から初めています。
現在、指揮者・ピアニスト・声楽家・ピアノ講師の方々が継続してプライベートレッスンを受けていらっしゃいます。
その内のお一人ある指揮者の方は、10を超える団体で振られている人気の合唱指揮者の方です。
その高い音楽性と魅力的なお人柄で、
数々のコンクールで多くの合唱団を賞に導いている実力派の方ですが、
ご多忙の中、熱心にレッスンを続けていらっしゃいます。
「先生のレッスンを受けたあとはしばらく、腕や肩が楽に振れるんです!」と感想を下さいます。
現在は、《音楽家のためのピラティス》で、
身体の感覚をさらに目覚めさせ動きの学び、
しっかりと呼吸が出来ることなどをポイントにセッションを重ねています。
レッスンを続けていくことで、体幹をコントロールしながら自由に、
しかもさらにパワフルなタクトが振れるようになられると思います。
また、岡山市では声楽家とピアニストを対象に、月一回のペースでセミナーを開催しています。
お陰様でこの春六年目に突入しました。
スタートからずっと共に学んでいる方々は、本当に明らかな変化が見られ、
今やその嬉しい変化を喜ぶ声は、
さらに多くの生徒さんや演奏仲間に口コミで広がりつつあります。
実際に体験してみると本当によくわかります。
何かが変わり始めます。
『あなた自身を最大限に生かすための気づき』なのです。
一緒にやってみませんか?
■4月22日(日)第2回目南青山スタジオセミナー
ピアノを弾く皆様ぜひお越し下さい。
<音楽家のためのピラティス〜ピアニストのための〜初級編>
<受講生からの声>
「ここ一年半、演奏中足が震えることがなくなった!」
「演奏中、無意識に腰が引けていたことがよくわかりました」
「指や手を考えていく時に、身体全体が整っていないとうまくいかないのだ!ということを実感している。」
「演奏効果が確実に楽に上げられている。」