ピラティスが音楽家のために良いのは、
ピラティスが、「心」と「身体」の集中をその原則とするからだと私は考えています。
身体を楽器として使っているのですから、身体のしくみや演奏運動に関わる『骨』や『筋肉』について
解剖学的に学ぶことはもちろん重要です。
けれどもそれだけでなく、そこからが大切なところだと考えています。
『それをどう使って行くのか?』あるいは、『自分はどう使っていたのか?』が
重要なテーマ になってきます。
知るだけではなく、そこから、”個人固有の感情”と、”個人固有の身体の使い方”と、
そして”目指している”音”とどうつなげていくのか…。
例えば、弓を持つ角度を少し変えるだけで、身体全体が開放されて音がのびやかに変化する。
ピアノでメロディ―線を豊かに表現したい時に、
どうしても右肩が上がることによって窮屈になっている場合、
そこに気付き、身体の中心から変える行程を経るだけで、無理など何もしなくとも音が豊かに響く。
身体のみで音を創っていく声楽は、極めて精密なバランス感覚が常に要求されますし、
崩れた時に修正できることは大きいと思います。
心と身体をコネクションしていくことが、
音というものに全身全霊で向き合う『演奏』に、素晴らしい影響をもたらすと、
わたくしは考えています。
Salon.K MUSIC BODY METHOD代表
小島裕子
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